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保釈とは?

弁護士による弁護活動により保釈請求が認められ、保釈保証金を納付すれば被告人は釈放されます。裁判所からの条件を破らない限り、保釈保証金は全額返還されます。

「保釈」とは何か

保釈とは、裁判所から指定された額の保証金(保釈保証金)の納付を条件に、勾留されている被告人を釈放する手続のことです。保釈されると被告人は釈放され、自宅等に帰ることができます。

通常は弁護士が被告人の保釈請求をした後、裁判官が約3日間かけてその許否を審理し、決定を出します。この際、土日祝日は保釈の審理は行われません。

もっとも、保釈は被告人にのみ認められるものであり、被疑者には認められません。つまり、保釈請求が可能なのは、逮捕後10~20日の勾留を経て、起訴された場合のみです。

被告人にとって保釈されるか否かは、肉体的にも精神的にも大きな影響があるため、保釈の実現は弁護士の行う活動の中でもとても重要です。

身体的拘束 保釈保証金
保釈あり 拘束から解放
自宅に帰れる
裁判終了まで問題なければ返却される
保釈なし 拘束が続く 不要s

保釈保証金

前述の通り、保釈されるためには、保釈保証金を裁判所に納めなければなりません。何も問題がなければ、保釈保証金は裁判終了後に全額返金されますが、被告人が裁判に出頭しない、被害者や証人を脅す等の行為をした場合は、その全部又は一部が没収されてしまいます。

保釈保証金の金額は、事件の重大性や被告人の資力等を考慮して、裁判所が決定します。被告人の逃亡等を予防するのに十分機能する程度の金額が設定されますが、一般的には100~150万円が最低ラインとなっているようです。

保釈保証金は弁護士等が、裁判所まで現金で持参して納付するのが通常ですが、現金での準備が難しい場合は、有価証券や被告人以外の者の保釈保証書を提出することでも代替できることがあります。また、保釈保証金を立て替えてくれる業者も存在します。

保釈後の生活と制約

保釈がなされると、通学・通勤を再開する等、原則として自由に生活することができます。

もっとも、逃亡・罪証隠滅の禁止、事件関係者への接触禁止等の裁判所から定められた一定の条件は遵守する必要があります。条件に反した場合には、保釈保証金が没収されることもあります。病院に入院する際も裁判所の許可が必要になることが多いため、注意が必要です。

裁判所から定められた一定の条件は、事件ごとにその内容が異なるため、弁護士とアドバイスを聞き、注意して対応する必要があります。

具体的事件と保釈

保釈が認められやすい具体的な事件としては、薬物事件や交通事故が挙げられます。

まず、薬物事件の場合は、初犯であれば執行猶予が付くことが多いです。そのため、自己の犯罪事実を正直に話し、身元引受人もいるケースでは、保釈が認められやすいです。逆に、大規模な事件で、薬物の入手ルート等の犯罪事実について話していない場合は、保釈が認められにくくなります。

次に、交通事故の場合は、裁判では実況見分の結果や診断書等客観的な証拠が重要であるため、罪証隠滅のおそれが考え難く、保釈が認められやすいです。もっとも、容疑を不合理に否認している等罪証隠滅の可能性がある場合には、保釈が認められにくくなります。

逆に共犯事件においては、他の共犯者との口裏合わせや証拠隠滅をするおそれがあるため、保釈が認められにくいです。特に振込め詐欺等の組織的犯罪の場合には、よほど特別な事情がない限り保釈は認められません。

保釈に向けて弁護士ができること

保釈の手続きは、被告人側から裁判所に対して保釈請求書を提出することから始まります。保釈が認められるためには、法律的な要件をクリアする必要があるので、法律の専門家である弁護士が保釈請求書を作成することが大切です。

また、保釈が認められるためには、身元引受環境を整え、被害者と示談を成立させる等、罪証隠滅や逃亡のおそれがないことを主張する必要があります。そのために、弁護士は身元引受書等の保釈請求書に添付する資料を作成します。

さらに、弁護士であれば、保釈請求書提出後に裁判官と直接面談することができます。この際、書面では伝えきれない諸々の事情の説明や保釈保証金の減額交渉等、直接面談ならではの活動を行います。

保釈決定がなされた場合は、弁護士又は法律事務所の職員が、保釈保証金を現金で裁判所に納付します。

保釈に際しては、ご家族に連絡が行くことはありません。また、保釈では、逮捕時の状態のまま釈放されるため、所持金等が十分でないこともあります。アトムでは、保釈後の自由な生活への第一歩として、ご家族のご要望があれば、被告人を留置所や拘置所まで迎えに行くこととしています。

保釈が認められなかった場合・失効した場合

起訴直後の保釈請求が認められなかった場合は、弁護士が準抗告という不服申し立てを行います。準抗告が認められれば保釈請求不許可の決定を覆すことができます。通常の保釈請求は裁判官が1人で審査しますが、準抗告を申し立てた場合は、3人の裁判官の合議により審査がなされます。

また、保釈不許可後に身元引受人が現れる等事情が変化した場合、再度の保釈請求を行い、被告人の早期釈放を試みます。

第一審で実刑判決が宣告されると、保釈は失効し、再び拘置所に収監されます。しかし、この場合も弁護士を通じて再保釈を請求することが可能です。

再保釈が認められれば、控訴審が行われている間は釈放されます。この場合、第一審の保釈保証金の2割から3割程度の追加の保釈保証金を納入するのが一般的です。

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それゆえ、弁護士に相談するのは早い方がいいです。逮捕後より逮捕前、勾留決定後より勾留決定前、起訴後より起訴前にご相談されることをお勧めします。

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また、被害者がいない事件や被害者が示談を拒否している事件でも、弁護士が被疑者の事情を裁判所などに代弁することで、早期釈放刑の軽減の可能性を高めることができます。

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© 2016 Takeshi Okano
Last Updated Mar. 2017