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刑罰とは?

有罪判決が下された者には、その犯罪に見合った刑罰が科されます。刑罰は最終的には、情状を酌量して裁判官が決定しますが、弁護人は少しでも刑が軽くなるように努めます。

刑罰の目的

刑罰とは、犯罪に対する制裁として、生命・身体・財産といった犯罪者の法益を剥奪する処罰のことをいいます。

刑罰には、犯罪に対する制裁として報復をする目的(応報刑)のほか、再び罪を犯すことのないように教育をする目的(目的刑)があります。

また、刑罰により人々が犯罪を行わないようにすることを一般予防といい、犯罪者に刑罰という苦痛を与えることで再犯を防止することを特別予防といいます。

刑罰の種類

刑罰は一般的に見て重い順に、死刑>懲役>禁錮>罰金>拘留>科料となっています。またこれらの刑罰に付随する付加刑として没収があります。

死刑とは、殺人罪等の重罪を犯した者の生命を絞首により奪う刑罰のことです。

懲役とは、受刑者を刑務所に拘置して所定の労働作業に従事させる刑罰をいい、刑期を定めない無期懲役と1か月以上20年以下の刑期を定めた有期懲役の2種類があります。なお、無期懲役は終身刑とは異なり、10年以上経過した場合に仮釈放が許されることもあります。

禁錮とは、受刑者を刑務所に拘置しますが、労働を義務としない刑罰をいい、無期禁錮と1か月以上20年以下の刑期を定めた有期禁錮の2種類があります。したがって、懲役との差異は労働義務の有無にあります。もっとも、禁錮刑でも多くの受刑者が願い出により労働に従事しています。

罰金とは、受刑者から強制的に金銭を取り立てる財産刑で、その金額が1万円以上であるものをいいます。

拘留とは、受刑者を1日以上30日未満の期間刑務所に拘置する刑罰をいいます。したがって、禁錮との違いは刑期のみです。

科料とは、受刑者から強制的に金銭を取り立てる財産刑で、その金額が千円以上1万円未満であるものをいいます。したがって、罰金との違いは金額のみです。

没収とは、収賄罪における賄賂等を国家が没収するものをいい、原則として没収されたものは戻ってくることはありません。没収は付加刑であるため、有罪判決において主刑(懲役刑等)を宣告するときにのみ科すことができ、没収それのみが科されることはありません。

また、これらの刑罰のうち、3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金の宣告を受けた場合には、情状により執行猶予が付されて、その執行を猶予される場合があります。

刑罰の加重・減免

同じ罪を犯して刑罰を受けるとしても、その重さは事件や被告人の具体的な事情によって変化することがあります。

まず、犯罪を行うにあたっては、完全にやり遂げる「既遂」と、実行を始めたが遂げるまではいかない「未遂」と、その犯罪のための準備をする「予備」があります。

既遂の場合は、原則として特に刑罰が過重や減免されることはありません。

未遂の場合は法令で定められた一定の犯罪に限り、既遂の場合と同じ刑罰が定められていますが、情状により未遂犯の刑罰は減軽されることがあります。もっとも、未遂の中でも犯人が自らの意思で積極的に犯罪の実行をやめる「中止犯」においては、刑が必ず減軽・免除されます。

予備についても、法令で定められた一定の犯罪に限り、比較的軽い刑罰が科されます。

他にも、「自首」や、自分を守るためにやむをえず犯罪にあたることを行う「正当防衛」や「緊急避難」、精神病等のため判断能力の欠けた「心神耗弱」・「心神喪失」の場合等も、刑罰の減免の根拠となります。また、犯罪の情状を酌量して、裁判官が裁量により減軽をすることもあります。

逆に、複数の罪を犯したり、一度懲役刑を受けたことがある者が再び犯罪を犯した場合、あるいは同じ犯罪を常習的に行っていた場合等では、刑が加重されることがあります。

<主な加重減免事由>
○・・・必ずされる
△・・・されることがある
免除 減軽 加重
未遂犯
中止犯 ○(いずれか)
正当防衛
緊急避難
過剰防衛
過剰非難
△(いずれか)
心神喪失
心神耗弱
自首
刑事未成年 ○(刑罰に代わり保護処分)
再犯
幇助犯(従犯)

刑罰の決まり方

被告人に科される刑罰は法律によって規定されていますが、これを「法定刑」と呼びます。そして、法定刑について先ほどの減免加重の事由を考慮したものを「処断刑」といい、最終的に判決で宣告される刑を「宣告刑」といいます。

法定刑と処断刑は、例えば「10年以下の懲役」というように科し得る刑罰の範囲を示しますが、宣告刑は「懲役5年」というように確定的な刑罰を示します。宣告刑は、処断刑の範囲内で裁判官が裁量により決定します。このように、裁判官が刑の重さを決することを「量刑」といいます。

裁判官が行う量刑には、一定の基準が存在しますが、「情状」が重要です。情状とは、犯罪についての実際の具体的事情を指し、「犯情」と「一般情状」に分けることができます。

犯情とは、動機や犯行手段、被害の程度、共犯関係等の犯罪の経緯に関する事情をいいます。

一方、一般情状とは、被告人の生い立ち、性格、生活環境、反省の程度や、被害者の状況、被害感情等の犯情以外の様々な事情をいいます。

傷害罪の例
法定刑 15年以下の懲役
又は50万円以下の罰金
↓ 過剰防衛が認定され、刑が減軽される
処断刑 7年6か月以下の懲役
又は25万円以下の罰金
↓ 情状酌量等して裁判官が量刑
宣告刑 懲役2年

弁護士の弁護活動と量刑

刑事弁護人は、量刑基準に沿った弁護活動を行うことにより、宣告刑が少しでも軽くなるように努めます。

例えば、組織的犯罪の場合、幇助行為をしたに過ぎない被告人が不当に首謀者に仕立て上げられないように配慮し、被害者との示談を成立させる等の活動を行います。

特に、刑事事件を専門とする経験と実績が豊富な弁護士に依頼することで、より効果的な弁護活動を期待できます。

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刑事事件は時間との勝負とよく言われます。それは、①逮捕から勾留を経て起訴が決まるまでの手続き上の時間制限が法律で定められていて、所定の時間が経過するごとに、釈放を実現することが難しくなるから、②時間が経過するほど、警察・検察の下に被疑者(容疑者のことです)にとって不利な証拠が集まり、重い罪が認められやすくなるからです。

それゆえ、弁護士に相談するのは早い方がいいです。逮捕後より逮捕前、勾留決定後より勾留決定前、起訴後より起訴前にご相談されることをお勧めします。

刑事事件の中でも痴漢、盗撮、強制わいせつのような性犯罪では、とりわけ起訴前の弁護活動が重要です。性犯罪では、起訴前に弁護士が付いて、示談が成立し、被害者の許しを得られれば、被害者の意思が尊重され、不起訴になることが多いです。そして、不起訴になれば、懲役や罰金なし前科なしで事件を終えられます。一方で、起訴が決まってしまうと、高い確率で懲役刑や罰金刑が科され、前科がついてしまいます。

また、被害者がいない事件や被害者が示談を拒否している事件でも、弁護士が被疑者の事情を裁判所などに代弁することで、早期釈放刑の軽減の可能性を高めることができます。

刑事事件で警察の捜査を受けている方やそのご家族の方は、すぐに弁護士にご相談されることをお勧めします。刑事事件を専門的に扱うアトムでは、24時間365日、専属スタッフが相談ご予約を承っています。いつでもお電話ください。

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